支援プログラム
令和6年度 報酬改定において、「放課後等デイサービス」では、
「5領域」全て含めた総合的な支援を提供することが運営基準に明記されました。
支援内容については、事業所の個別支援計画書において
5領域とのつながりを明確化した上で提供させていただきます。
STARTLiNEでは、「学習支援」「運動支援」「社会支援」の3つ支援を基本軸としておりますが、
1週間で5つの領域を総合的に取り入れられるような活動内容となっております。
また、特定の曜日に利用固定されているお子さまにおいても
すべての領域がいきわたり、支援が偏らないように配慮いたします。
具体的な本人支援の5領域の内容
1.「健康・生活」 2.「運動・感覚」 3.「認知・行動」
4.「言語・コミュニケーション」 5.「人間関係・社会性」
心身の健康や生活に関する領域 1.『健康・生活』
健康状態の維持・改善 生活リズムや生活習慣の形成
基本的生活スキルの獲得 生活におけるマネジメントスキルの育成
STARTLiNEでの 取り組み
⼦どもたちの発達の過程、特性を配慮し、基本的な生活動作の向上を目指します。子ども自身が自分の生活をマネジメントし、健康で安全な生活を送れるように支援を行います。また、健康状態を把握し、病気への予防に努めます。
日常的な取り組み例
■定期的な心身の把握 (利用時体温測定、情緒の把握)
■⽇常⽣活動作に関わる⽀援(⼿洗いうがい・更⾐動作・排泄補助)
■持ち物の管理、整理整頓に関する助言、支援
■室温の調節・換気・衣服調節の助言・病気への予防
■食を楽しめる環境作り、姿勢・食べ方に関する助言、支援
■はじめの会を通して時間の流れを把握できる環境作り
■一日のタイムスケジュールを視覚的に掲示、構造化
■清掃活動、道具の使い方、清掃のやり方に関する支援
活動による取り組み
■長期休みの一日のタイムスケジュール作成(自分の生活をマネジメントする)
■生活スキル向上に関するイベント(調理器具の使い方・掃除の仕方・衣類のたたみ方干し方・ゴミの処理方法)
■クッキング (食への興味関心、マナーや衛生面への支援) などなど・・・
運動や感覚に関する領域 2.『運動・感覚』
姿勢と運動・動作の基本的技術の向上 姿勢保持と運動・動作の補助的手段の活用
身体の移動能力の向上 保有する感覚の活用 感覚の特性への対応 等
STARTLiNEでの 取り組み
日常生活に必要な基本動作の改善・習得を目指します。保有する感覚(視覚・聴覚・触覚・固有覚・前庭覚等)を活用できるように活動を通して支援します。感覚の特性や障害による感覚の偏りに配慮した支援を行います。
日常的な取り組み例
■学習時や初めの会、帰りの会、おやつ時などの姿勢について声掛けを行います。
■自由時間(バランスボールやトランポリン、鉄棒などの運動器具の導入)
■いつでも視覚機能の向上を図ることができるように、事業所の各所にビジョントレーニングテキストを設置しています。
■声かけや指示が伝わらない場合にはミニホワイトボードを使って丁寧な説明を行います。
■荷物置き、洗面台、下足箱の間に間隔をあけ、日常的に移動能力の向上を図るための環境設定を行っています。
活動による取り組み
■ビジョントレーニング(眼球トレーニング・眼と身体のトレーニング)
■運動スキル(公園あそび・集団あそび・ボール運動等の粗大運動により運動機能の発達を促す)
■サーキット運動(運動機能・筋⾁の向上・バランス感覚)
■ダンス(視覚・聴覚を活用したリズム運動)
■感覚運動(スライム・粘土・砂あそび・水遊びなどの触覚刺激)
■制作活動(描く、貼る、折る、切るなどの指先を動かす微細運動による感覚刺激) などなど・・・
認知と行動に関する領域 3.『認知・行動』
認知の特性についての理解と対応 対象や外部環境の適切な行動の習得
行動障害への予防及び対応 等
STARTLiNEでの 取り組み
自分に入ってくる情報を適切に処理できるように支援します。視覚・聴覚・触覚等の感覚から情報を適切に取得し、認知機能の発達を促します。物の形、数、重さ、大きさ、空間、時間等の概念の形成を図り、認知や行動の手掛かりになるように支援します。感覚や認知の偏り、コミュニケーションの困難性から生ずる問題行動を適切な行動へ促します。
日常的な取り組み例
■はじめの会で一日の流れを説明します(時間の把握)
■学習時間などタイマーを使った時間の認知を促し、時間を意識できるように支援しています。
■こだわりや認知の偏りから生ずる困りごとについては本人と話をし、現状の認識の再確認と不安の除去に努めます。
■こどもたちと考えて作った「スタートラインのやくそく」を見える位置に掲示し、全体の行動指針としています。
■その都度、初めの会等でやくそく「行動指針」の確認を行っています。
活動による取り組み
■ビジョントレーニング(目から入ってきた情報を正しく認識し、自分の行動につなげるためのトレーニングを行います)
■工作(自分のイメージに合うような大きさや形、色を考えさせ形にできるように支援していきます)
■クッキング(材料の個数、グラム数、かさなどの量や重さを量る活動を通して実感を伴った経験を積み上げていきます)
■なぞときや宝探し(遊びを通して目的に到達するための情報を取捨選択する訓練を行います) などなど・・・
言語の獲得に関する領域 4.『言語・コミュニケーション』
コミュニケーションの基礎的能力の向上 言語の受容と表出
コミュニケーション手段の選択と活用 状況に応じたコミュニケーション 等
STARTLiNEでの 取り組み
相手の話をしっかりと聞く力、相手の意図を理解する力、自分の考えを伝える力の向上を目指します。スタートラインの生活や活動の中で相手に興味を持ち、その行動や意図を理解し推測する力や、場面に応じた言動・対応力など、人との関わり方について学びます。そのために、言葉によるコミュニケーションはもちろん、表情や身振り、機械等を用いて意思疎通ができるように支援します。また、その時の場面や自身の行動にあった言葉選びができるように支援します。さらに読み書き能力向上のための支援も行っていきます。
日常的な取り組み例
■はじめの会で一日の流れの説明をし、わからないところは質問をしてもらいます。
■学習時間には、障がいの特性に応じた読み書き支援を行います。
■支援員が子どもに積極的に話しかけ、お子さまからたくさんの言葉を引き出すことができるよう支援します。
■活動によっては司会進行をお願いし、その場に応じた行動・言葉選びを学びます。
■送迎車の中でしりとりゲームを行う等、すき間時間でも楽しみながら語彙力を高めていきます。
■内容が伝わりづらい場合はミニホワイトボードを使った筆談や写真やイラスト等を活用します。
■相手に悲しい思いをさせてしまう表現や言葉についてはお子さまと話をし、その子自身の思いも受け止めつつ思いを伝えるのに望ましい言葉を一緒に考えていきます。
活動による取り組み
■ジェスチャーゲーム(相手が何を伝えたいかを読み取る)
■ことばあそび(語彙力を増やす)
■カードゲーム・ルールあそび(円滑なコミュニケーションスキルの獲得)
■言語化トレーニング(相手に伝わるように言葉を選び言語を表出する)
■こども会議(相⼿の話を理解して⾃分の気持ちを⾔葉にする) などなど・・・
人との関わりに関する領域 5.『人間関係・社会』
情緒の安定 他者との関わり(人間関係)の形成 遊びを通じた社会性の発達
自己の理解と行動の調整 仲間づくりと集団への参加
STARTLiNEでの 取り組み
自分の感情や気持ちを安定させて生活できるように、信頼感、安心感が持てるような支援を目指します。他者の気持ちや意図を理解し、受け止め、場に応じた適切な行動ができるように支援します。集団活動に参加できるように促し、その中でのルールや役割を理解し、行動できる社会性を育みます。周囲の人と共に活動する中でお互いを認め合い、相互理解による仲間作りができるように支援します。
日常的な取り組み例
■感情的になっている場合は一旦落ち着かせるため、その子の思いを受容しクールダウンさせます。
■子ども同士のトラブルには支援員が間に入り、双方の意見をじっくり聞き、どうやったら解決できるかを一緒に考えます。
■イベント(活動)への参加は強制せず、タイミングを見計らって声掛けを行い、その子のタイミングで参加できるように配慮します。
■不適切な行動ばかりに注視せず、その子の良い行動を褒めて認める支援を行います。
■一見、マイナスに捉えられる特性もその子の強みに変えられるように、適切な行動を促すように支援をします。
活動による取り組み
■みんなの日(話し合いの場を設け子どもたちで意見をまとめる)
■ルールあそび、集団あそび(順番や役割、勝ち負けへこだわりなど、遊びを通じて社会性を促進する)
■買い物支援(社会性を身に付け、⾃⽴に向けた支援を行う)
■外出支援(公共の場での⼈との関りを通して、ルール、マナーを学ぶ)
■誕生日や季節ごとのパーティ(みんなでお祝いしたり楽しむことで集団の良さ気づいてもらう) などなど・・・